旗本てんつくのブログ

いろいろメモ書き的ななにかです。ブログとかよくわからないので、無作法あったらすいません。

mimic騒動について思ったこと。その2

さて、今回の騒動で
絵師側の論調がちょっとかみあわないようで、なんだか理解が難しくて
いろいろ考えてみた結果、結局このへんに齟齬があるのかなということで

このmimicくんは、他人の画風やタッチをまねてくれるアプリなんですが

そもそも、画風やタッチなんてふわっとしたものは
原則的に著作権の範疇にはありません。
別に、僕がそう言ってるわけではなく、法律的な判断がそうなっているのです。

著作権は著作物、つまり作ったものに対する権利であり、魔法の法律じゃありません

だから、例えば、
有名絵師の方の絵の作風を、僕がいっしょうけんめいがんばって真似て
別の絵を描いて、自分の作品として出したところで
「法律的」にはなんの問題もないんですね。
じゃあそういうことをやっていいかというと、そういうことではなく、
そこは良識が問われるということで、やらないし、やるべきではないんです。

要するに、画像やタッチの独自性というのは、法律上の権利ではなく
単に他人の良識、つまり善意によって担保されているに過ぎないんですよ。

ちょっとそれた話ですが、この件でなぜかトレスの話題がでてきます。なぜでてくるのがが理解できないですが
トレスや模写は複製ということになり、著作権の範疇になります。


今回の件で絵師側がやったことは、自分目線で論じれば
ありもしない権利をふりかざし、企業を恫喝した、なわばりの権利を主張するヤクザみたいに見えています。
「われ誰に断ってここで商売しとんじゃ!」ですね。

mimicは人の良心、善意に依存して運営をしようとしてる、けしからん
とかいう論調になったときには
いや、そもそも他人の善意の上でふんぞりかえって権利を主張しようとしてるのが絵師側じゃないかと、アタマをかかえるしかなかったです。
せめて、絵師側とされている意見が絵師の主流の意見じゃありませんように

僕は別に法律の専門家というわけではないので、著作権について基礎知識くらいなわけですが
絵師側の振り回す著作権という言葉が、ところどころ現実と違い過ぎるというか
これが無知による錯誤ならいいんですが、うがった見方をすると、
自分たちの善意によりかかった利権を拡大するために、判ってて著作権の及ぶ範囲を拡大解釈しているようにも見えます。
著作権を振りかざす人間が、著作権に無知なんて普通は思いませんもの。


まあ、今回の件は、mimic側にも問題が…あるのか?えーっと
mimicは絵師側に無駄に配慮した結果こじれているようにも思うんですが
まあ、とにかくそれはおいといて

一端、絵師側の視点に立ってみる。
絵師側の意見をあくまで法律と照らし合わせて考えてみる。
そうすると、著作権上に新しい権利を設定する必要がでてくるんだと思います。そういう難しいことを主張しているように見えます。
著作権という法律は、社会の変化に伴い、さまざまに細分化され、それぞれを切り売りできるように変化していっている権利なわけなので、とりあえずおもいついたことを言葉にすると

「特定の技能を獲得する目的でAIに著作物を学習させる権利」
といったところでしょうか。なるほど。そういう権利はあり得るかもしれない。
ありえるのかもしれませんが、言っておいてなんですが、個人の見解としては懐疑的です。極めてニッチな権利だし、おまけにザルですもの。それでもあり得るかもというのは、あるかないかを決めるのは僕じゃないからです。
決めるのは、裁判や法学者の意見を経た「法律」ですから。「ぼくのかんがえた著作権の解釈」なんて意味ないですもん。

今回の件で絵師側、あるいは実際の絵師さん方は、今回の件、または来るべきAI社会についてなにか権利を主張したいのなら、ちゃんとしてください。
せめて他人にもわかる目線で話すべきだと思います。

 

実際のところ、どうなんすかねえ
絵師側の意見をなんらかの議論のテーブルにあげられないか争点をさがしてみたんだが
これがどうにもこうにも。
収益の簡易化によって若年層が流入し、全体で必要な知識や常識がたりてないのか?
本当にしっかりしないとねえ。

ん-これいっておこう。
現在は、法律で検索から著作物をAIに学ばせるのは認められていますね。
もし、本当に自分の創作物が大切でAIに学習させたくないというのであれば、実は極めて簡単な方法があります。
公開しなければいいんですよね。

そもそも誰にも見せない。のであれば他人に絵柄をマネされることはありません。
そこまでやらなくてもオンラインに公開しないだけで、AIに学習されるリスクは避けられます。
冗談やあおりではなく、現実に与えられる選択肢です。
実際、自分の創作物を思い出として押入れにしまって大事にしてる人はたくさんいますし
非現実の王国で」の作者ヘンリーダーガーは自分の書いた物語をなによりも愛していたことでしょう。

選択肢があるにも関わらず、オンラインで公開するというのなら、それは自分自身の選択です。
選択した以上は、そのリスクと結果は負わされるのは当然です。
どちらも嫌だから世界を変えろ!というのはいささか無理筋で。適当なところで社会と折り合いをつけてください。
それでも、社会を変えろというなら、必要な知識やスキルを身に着けるべきですね。

しっかりがんばってください。

 

 

ああ、著作権について

これは、mimicがマネできる「絵柄」については著作権外という話なんですが

mimicで「他人の絵を勝手に使っていい」という話ではないですね。mimic側も規約で縛っているわけですし。たぶん、依拠性により元の絵師に権利は発生します。

元の絵がなければできなかった絵、ということですね。

反面、mimic側が、規約で自分の絵に限定している理由がわからない。許可を得た、あるいは契約により権利譲渡された他人の絵ではいけないのだろうか

 

20220907 加筆

mimicの件
すんませんでした。
ぼくの思い込みが間違っていました。

というのは、絵師側の意見として想定される悪用についてよくわからなかったので
悪意ある使用者とか、悪用とか大げさな話だなあと、どういうことを言っているのだろうと
あれこれ調べていたんですが、
どこみればわかるのかこれがよくわからない。
結局、たどりついたのがyoutubeでした。

結局、mimicなんてアイコンくらいにしかならないから、実用品じゃないという認識が違うので
アイコンになるから、実用品なのか

小学生が他人の絵を売って大炎上とか、噂には聞いていたが、そういう世界の話なのか
数千円でアイコン制作請け負って、凸られて大炎上とかそういう話か

そうなのか、恐いなこれは。
すんません、僕がまちがってました。
日ごろから、5ちゃんねるとニコニコに引きこもっているので
TwitterとかYouTubeのこととかしらんのですよ。
その界隈のものを知らなすぎるわ。

しかしこまったな
こういう話だと、着地点が全然思いつかない。
mimicは最初から、合法、非合法だけを考えたらよかったんじゃないかなあ