んーと、ここでは、おじさんは死に戻りしている説をちょっと掘ろうと思います。
できれば避けたいこと
原作の関連場面を確認してみたが、やはり、作者は意図的にこのネタを仕込んであると思う。
ネタを仕込んでおいてボツにしたのか、いずれ使う伏線として仕込んであるのかは知らないが、今後、原作でこのネタが使われたときに、ご都合主義だと思われるのは理不尽。
それを避けるため、原作派の一定層で「ああ、そういうネタもあるよね」程度の認識を共有したいのだが
また、アニメ派からこの話が出てきた時に、原作派から否定的な意見がでるのは好ましくない。
だいたい、死に戻りなんてのはもう古典ネタで、発想自体はありがちなはずなので、もっと一般的に検証とかされてるだろうといろいろ検索してみたんだけど、いっこうにそういった発言にはたどり着けない。
みんな、気づいてはいても、ネタバレ警察が怖くて口に出せないでいるのだ。
僕としてもそういう輩とは関わりたくないので、あまり積極的に拡散するきにもなれないが、死に戻りを想定できる根拠をまとめて、この辺に埋めておくくらいはやぶさかではないかとちょっとかいておきます。
さて、死に戻りの根拠だが
1,おじさんの強さの理由は「何度も頑張って、工夫して、練習したから」(自称)ということだが、それに該当するシーンが全編を通して存在しない。
2,封印都市ルバルドラムの結界消失が最大のピンチであるかのように言ったが、ぜんぜんピンチにみえない。
3,魔毒竜を瞬殺。
の三つをあげておこう。他にも、死に戻りに関するネタだと思われるシーンは散見するが、いづれも2巻から3巻にかけてなので、この時期にはそういうことを考えて仕込んでいたと思われます。
これらがなぜ根拠になるか、それぞれに別解を与えることは可能なのだが
死に戻りを想定すると、3つともあっさり違和感や矛盾が解消するからということになります。
1は要するに、死んだプレイはセーブされていないから、ですね。これを今後ネタとして使用するなら、絵的には死にプレイもどこかに記録されているべきですが、オンラインストレージ的なとこにあるのか、記憶の精霊さんは基本的に死んだ周回は再生しません。
2はピンチの理由がリスポーン地点が封印破壊後になってたから、ですね。こうなると、おじさんは精霊さんに貼りなおしてもらうという「裏技」に気付くまで、事実上のハメ殺し状態です。はたして、おじさんは何度繰り返したでしょう。3桁当然、まさかの4桁というやつです。
さて、3の魔毒竜戦です。
ここがまああからさまに死に戻りネタの仕込みになっています。
ここでなにがおきたかというのをかいつまんで言うと
世界最強格のモンスターを、召喚され間もない駆け出し召喚者が、訓練も装備もなしで倒した。という話になります。
魔毒竜がどれくらいつよいかというと、「バケモノ」エルフさんが敗北し、その一点集中で外殻に傷をつけるのがやっとというありさま。
で、おじさんはどうやってこの魔毒竜を攻略したかといえば、
遠距離から超高速で強襲、エルフの付けた傷を貫通し、体内を通過する瞬間に炎魔法で焼いた、ということになります。
要するに弱点を責めた攻略法。高速で接近するのは毒除けだと思われるので、あの局面、この方法以外で魔毒竜を倒すことは不可能なのでしょう。
攻略法とはいっても、弱点を正確に射貫くこと。貫通の瞬間に魔法で体内を焼くこと。タイミングは極めてシビアに思われます。
また、この攻略法が通用するのは、エルフが傷をつけた後のことで、戦い自体は、悪鼠獣たちとの闘いの後と説明され、おじさんが魔毒竜に挑んだのは「エルフを助けたかったから」だと言っています。
この戦いが再戦の余地のない一発勝負の戦いであることを演出しているんですね。
この状況下で、どうやって攻略法を見つけ、実践するか。
追記:ぶっちゃけ、この魔毒竜ってのは、毒もち+弱点以外物理無効という初見殺しの一発勝負なんですよ。作者によってそのように「わざわざ」設定されている。
また、この世界で魔法に通じ、戦闘の達人であり、おじさんの力量をもっともよく知るエルフさんは、おじさんがなぜ勝てたのかわからないでいる。
にもかかわらず、読者が「チート」で納得しているのは不思議な感じがします。転生者は強くてチート、みたいなお約束に慣れ過ぎているのでしょうか
死に戻りであれば、それこそ答えは簡単で、まさに「なんども頑張って、工夫して、練習して」が通用するわけです。おじさんの強さの理由にはたぶん続きがあって「なんども死んで体で憶える」です。
あたりまえですね。強敵を攻略するためには実に当たり前の行為です。ある意味。「死に戻り」があるとするなら、このへんの話は、実にきれいにおさまるわけです。
では、死に戻りがない場合、どういう話であるかを考えます。
精霊の力の中にはサーチ能力もあります。それを使って弱点を見抜き、風の精霊を自在に駆使し、ピンポイントで目標を射抜き、身体強化、感覚強化の魔法、精霊さんの全面協力のもと、正確に貫通の瞬間に火の魔法を…
まあね、うん。ありっちゃアリだと思います。アリなんですが、ただ、これだと精霊魔法最強!俺つえええええ!なんすよね。おじさんの強さは精霊魔法のおかげということ
それ自体は間違っていないんですが、こんな序盤で精霊パワーの恩恵で最強竜を倒したって話になると、ただ単に精霊魔法を使えるおじさんが強いってことです。
最強竜を一撃で倒したおじさんがその後「何度も頑張って、工夫して、練習した」強さで誰と戦うのかという話になります。
別解も考えてみましょう。
エルフが襲われているのを見たおじさんは、助けたいという一心で、がむしゃらに魔毒竜に突っ込んで最大火力の炎魔法を使います。それが偶然エルフの傷つけた弱点を貫き、タイミングよく炎が体内を焼きつくした。魔毒竜の攻略が、強さではなくたまたま幸運によってもたらされたという話です。
いわゆる、やってみたらできちゃいました。であり、おれまたなんかやっちゃいました?である。
いやまあ、アリだと思います。うん。オチとしてはアリだと思いますしいいんじゃない
ただねえ、うん。
こんなんで納得できる奴ぁ家に帰っておとなしくプレステやってろって話ですわ