というわけで、久しぶりなのですが、
廃物利用的にここでなんかかくよ?
からかい上手の高木さん3です。感想?げな的な
そもそもがこのシリーズ、本来、感想的なアレが必要なものではないと思うんですよ。なので、趣旨として、別にどうとなにもいうこともないのでございますが
ちょっとねえ、「夢オチじゃねえか」ってな否定的な感想をうかがったもので。念のため、メモ的なアレでも残しておこうかなと。
いや、3期1話は夢オチですよ?え?なんで知らないんですが、当たり前じゃないですか。そんなん放送前から判ってますよね?ふつう???
ってなハナシです
事前情報は主にPV1と2、そのうちのわざわざPV2の冒頭に配置されたセリフは
「私の夢にも西片でてこないかな」です。
要するに「夢に高木さんが出てきた」と西片が高木さんに話した、ということですわ。そしてこれは「受け」。この直前に、西片が高木さんがでてくる夢を見た、という話が存在することになります。
それとPVから、打ち上げ花火を制服の二人が見ているというシーンがあります。ところが、このシーンは存在しないわけですよ。花火大会は2期の最終回であり、そもそも衣装が違います。ありえないシーンがPV上に存在する。
衣装が違うといえば、高橋李依さんの注目ポイントとして放送前に何枚かの静止画が公開されていました。ダンディ高木とキュンコスです。この衣装を高木さんが着ることも現実的にはありえませんね。
ありえないコスといえば、PV1で教室で西片の手を握る高木さんですが、2期最終回の浴衣を着ています。このシチュエーションもありえません。ですが、セリフの「私の手、握り足りなかった?」というのは明らかに「2期受け」です。これにより、このシーンが時系列で3期序盤の話であることは推測できます。
ありえないシーンをPVに組み込み、ありえない衣装を公開し、夢の話をする。
というわけで、序盤に夢の話があることは予想できます。
では、それをどのタイミングでやるかなんですが
放送直前で、公式のTwitterで、1話は「いつもと違う雰囲気の高木さん」であることが予告されます。
いやここまで言われたら、1話は夢オチで2期受けをした派出な演出やりまっせーって言ってるようなもんですよ。
1話は夢オチ、あたりまえ。あらかじめ、それは予告されているんです。
気付かなかった人は、そうですねえ、たぶんPVとか見忘れちゃったひとだから、牛の高木さんとか見て、かわいーって言ってればいいので大丈夫、平気です。さて。
さて、1話冒頭、自習時間で教室のみんなが眠りこけています。案の定。いやもうね、この時点で夢オチ確定。そうでなかったら、むしろおかしいですわ。
ところが、タイトルコールは「握力のやつ」同タイトルの原作エピソードが延々描かれます。西片は張り切っちゃって、ぜんぜん寝ようとしません。むしろいつもの高木さんです。
え?なにコレ?夢オチどうなったん?え?まさかこれ夢オチじゃないん?このまま原作準拠で終わっちゃうん?
と不安に思うころにカーテンふわー!キター!夢オチだー!思った通りだ!
そこから始まる、荒唐無稽な描写。カーテンふわ―はまさに夢と現実との境目
じゃ、ないんですよねえ、これが。初見はどうも騙されてしまうわけですが、このエピソードはまるごと夢であることがオチで明かされる。そしてこの段階で解釈違いが露見するわけです。考えてみたらそうなんですが、ずるいです
冒頭で自習中の教室、寝ているみんな。これが眠い自習時間の描写だと思っちゃうんですが、違うんです。
夢の中の登場人物が眠そうにしている、というのはストーリー上意味なんてありません。おまけに西片はぜんぜん眠たそうにしていません。だって、寝てる最中なわけですから眠くないのですよ。だから、これはこれが夢の中であることの単なる暗示、ということになります。
眠たい教室で西片だけ元気なことが、すでに冒頭から夢の中だという表現になっているわけですね。Cパートの西片の日焼けと同じ、スルーしてしまえば、意味がわからない部分です。
そしてカーテン演出。これも夢と現実の境目、ではないんです当然。
これは、原作とアニオリの境界ですね。カーテン演出までの描写は実直な原作再現です。見ているこっちが夢オチじゃないのかと不安になるくらいの。
アニメオリジナルパートはでたらめな夢の世界が描かれます。カーテンの演出はまるで大事な原作の世界に線引きをし、それを守っているようにも見えます。
それにしても、アニオリパートのでたらめさは、悪趣味のぎりぎりを攻めまくり、そして牛である。なんで牛なんだ?意味わかんねえぞ!まるで高木さんのコスプレ劇場。なんだこれは?
でも、解答は、リアタイ視聴だとすぐに降ってくるんですね。
高木さんの着せ替えアプリゲーム登場!!
コスプレ劇場で見せた衣装のうち、制服、浴衣、キュン子がCM上で実装確認できます。パジャマも「新学期」で消化済みとくる。未登場の私服と体操服も今後消化するのは容易ですね。着せ替え衣装には牛やカウボーイもあるのかもしれません。だったらこれは着せ替えノルマです。ToDoリストというやつです。
アニメが商業である以上、そういうノルマもこなさなきゃいけないわけですね
3期は実はやることがいっぱいなのです。公式は、二度とない中学二年生の二学期、多彩なイベントを描写することを宣言しています。運動会や文化祭、修学旅行なんかでしょうか?
ところが、忘れているだけかもしれませんが、原作でそれらが描かれた記憶があまりないような?となると、これらは主にアニオリパートで描かれることになります。
いいとか悪いとかではありません。作り手がそうすると決めた以上、出てきたものを受け取って、おもしろいかどうか思うくらいしかできません。そういうものです。
そもそも高木さんのアニメシリーズというのは、散文的な原作を時系列で並び替えて、アニオリパートで接着し、シリーズごとにそれなりの絵を浮かび上がらせる、というような作りになっています。
例えば二期であれば、不意に高木さんの手をとってしまった西片が、自分の意志で高木さんの手をとるまで、というようなオハナシになっています。
3期も当然、1話からそういう仕込みは考えているわけなのですよ。おまけに映画へのつなぎも考えなきゃいけないという、ホント今回はやること多いデス。もたもたしている暇はありません。ムツカシイのは作風上、表面的には緩やかで穏やかな時間を演出しながら、やることリストを消化していかなきゃいけないのです。
1話ではCパート「新学期」で夢オチが繰り返されます。
アニオリパートではToDoを消化していかなきゃなりません。ところが、せっかくの夢オチなのに、ここでは着せ替えノルマは消化されず、高木さんは制服のままです。だったらこっちは3期の仕込みというわけなのですよ。
3期の話がどういうトコを拾って転がっていくのかはわかりませんが
まあ、よくできたもので、勝ち筋は見えてます、1話で夢でもしあえたら~とかまでもってっちゃったので
終盤で「××で会えたら素敵だね」ってやって、西片が頑張っちゃって高木さんが「夢みたいだね」っていっちゃえば、それだけで、なんとなくきれいにオハナシがまとめられたりもするのです。実際そうなるかはともかく、そういう勝ち筋を着々と用意しているのですよね。
今後、そういう仕込みをどう転がしていくのか、アホな夢オチにみせかけて、2期の受けをやりToDoノルマを消費し、3期の組み立てをやる。実は1話はこう見えて、かなりのてんこ盛りなんですよ。
そしてこの一話をしてしっかりと「いつもと違う」と自評しているわけで
2話以降に期待こそすれ不安に思うことはないですね。
とりあえず今のところは、いろいろ考え、ちゃんと気をくばり、お話を作ろうってしているってところには好感がもてます。